平和の使者(待降節のお話7)

 ノーベル平和賞の授賞式で、日本被団協の田中煕巳(てるみ)さんが受賞演説に立たれた。自らの被爆体験と世界の現状に対する思いを、とても分かりやすく丁寧に話された。テレビの中継を見つめながら、高校の修学旅行で聞くことができた何人もの被爆者の方たちの顔が浮かんできた。谷口さん、吉田さん、山脇さん、何度も宿泊のホテルまでおいでいただき、高校生たちに平和の大切さを語ってくれた。吉田勝二さんは「長崎のキムタク」と自己紹介をされながら、悲しい体験を笑いの中で子供たちに伝え、治療のために手術を繰り返された顔や手の傷跡を積極的に見せてくれた。山脇さんは被爆体験をアメリカの若者に直接伝えたいと、60歳になられてから英語を学び直されたことを話してくれた。谷口さんも、吉田さんも、原爆資料館に等身大の被爆写真が展示されている。目を覆いたくなるような自らの写真を、平和のためにと生徒たちに教えてくれた。広島と長崎、それぞれの原子爆弾が与えた傷はあまりにも大きい。しかし、語り部の方々の高齢化が進み、引き継いでいくことの難しさも感じる。50年ぶりのノーベル平和賞受賞を機に、もう一度核兵器のない世界の実現のための学びを始めなければと思う。被爆者の方々だけでなく私たち一人ひとりが平和の使者となるために。

2024年12月11日(水) 校長  清水勝幸

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今日は冬休み前の全校清掃(大掃除)です。2年生の廊下では担任の先生と壁の汚れ落とし。

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一年生の黒板清掃。本来ならば全校縦割り清掃のはずでした。しかし、水疱瘡などの感染予防のために

学年ごとの清掃となりました。みんな一生懸命です。


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