乗り越える喜び!
1年生の宿泊体験学習での出来事です。初めてのお泊り体験となる1年生は、一泊だけの山中湖です。着いた直後の昼食から、翌日の昼食まで合計4回の食事が提供されます。下見の時から本番直前までアレルギー対応の確認が行われ、メニューの調整がなされます。児童はもちろん私を含めた教員も、4回の食事は決まった席でいただきます。アレルギー食の児童は保健担当の先生と随行をお願いしている看護師の方と同じテーブルでいただきます。
私のテーブルのすぐ近くの男子児童は、アレルギーではないのですがいくつもの食べられない食材があり、食べる量も極端に少なかったのです。夕食こそ白米をお替りしていましたが、とても心配です。本人に確認しても「大丈夫」の繰り返し。最後の食事は宿泊体験の定番カレーライスです。彼はカレーライスも得意ではなかったようです。しかし、本番に向けて「お母さんが2回作ってくれて練習してきました」とスプーンの先にほんのちょっとのせて、何度も何度も繰り返し挑戦していました。そのうち、ジャガイモとにんじんは完食。通りすがったふりをしながら確認に来た先生に「すごいじゃない、よく頑張って食べてるね」照れながら喜ぶ彼。「プリンも小さい時に食べて吐いた」と言っていましたが、少しづつ挑戦して完食。
食事も終わり、テーブルを片付けているときです。「これ洗いたい」とプリンが入っていたプラスチックの容器を持っています。「持って帰りたい」「ママに見せたい」 そうだよね。完食したプリンだものね。
何でもないデザートも彼にとっては大きな壁だったようです。壁を乗り越える喜びは、とても大きなものになりました。こんなの見せられたら、ママは泣くね!先生方もね!
2024年10月17日(木) 校長 清水勝幸
カテゴリ: 校長日誌|投稿時刻:2024年10月17日