「あたわり」
今年の夏休みは、何といってもオリンピックですよ。代表の一人一人に大切な物語があります。そして、その陰には代表に選ばれなかった皆さんの物語もあります。難しいことは考えずに、競技そのものを楽しむのが本来のあり方なのかもしれませんが、つい想像してしまいます。解説の方の案内も楽しみです。もちろん、日本選手の活躍を期待しますが、選手の皆さんには、パリオリンピックそのものを楽しんでほしいと強く願います。
昨夜(正確には早朝)サッカーの初戦がありました。南米の予選をトップで通過した強豪です。12時過ぎに、チャンネルを確認しました。大丈夫!1時50分からのスタートです。まだ一時間半もあります。NHKにチャンネルを合わせると、能登半島の被災地で漁業に取り組む皆さんのドキュメンタリーが放映されていました。もともと過疎に苦しんでいた漁業の町に、大きな被害もたらした地震と津波。苦しい思いをしまい込んで復興に取り組む人、同じ思いで家族のために住み馴れた町を離れる人。キックオフまでの時間つぶしにと思っていた自分に喝をいただき、最後まで見入ってしまいました。エンディングの直前に、一人の漁師が「今のお気持ちは」との問いかけに「仕方がないもの!「あたわり」だからさ。」
「あたわり」とは、北陸の言葉で「天から与えられたもの」「運命」や「宿命」のことだそうです。人の思いや願いを超えた大きな力を指すのかもしれません。その「あたわり」をしっかりと受け止めて、静かに力強く生きていく北陸の皆さんにもエールを送らなければ。
2024年7月25日(木) 校長 清水勝幸
*明日は5年生、月曜日は1年生の宿泊体験の下見に行ってまいります。
カテゴリ: 校長日誌|投稿時刻:2024年7月25日