カトリック要理

 夏休みを前に、PYPプログラムのユニット2の発表会が行われました。なんと、5年生は勝野講堂での発表でした。小学校5年生にして大講堂での個人発表です。私が5年生の時はどうだったのでしょうか。多分プレゼンという言葉も知らず、勉強と言えば漢字の書き取りと算数の計算問題に明け暮れていたような気がします。実際は、理科や社会が大好きでしたので多くの時間はそちらに費やしたのに、苦手な算数や漢字だけが苦い思い出として残っています。

 故郷の長崎五島列島は隠れキリシタンの島です。母方の先祖も、遠い昔に大村藩から逃げてきたと聞いています。そんなカトリックの島では、教会の行事が優先されていました。勉強も同様です。小学校のころ、父には学校の勉強よりカトリックの教えをまとめた「カトリック要理」覚えるように厳しく言われました。幼児の時に親の希望で洗礼を受けた子供たちが、カトリックの勉強をして自らの意思で信仰を再確認する、その意味も込められた堅信式には高い関門が設けられていました。200問近い問答集(カトリック要理)をすべて覚え、多くの信者さんの前で行われる口頭試験に合格しなければなりません。楽しい夏休みも「宿題よりもカトリック要理。」でした。懐かしい思い出です。一昨日の晩御飯のメニューは思い出せなくても、50年以上前のカトリック要理は結構覚えていますよ。

2024年7月11日(木)  校長  清水勝幸


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