５年生 出前授業 「伝統の画材で書こう」
５年生の図工の時間では、
日本美術院の作家としてご活躍されている
「加来万周先生、柏谷 明美先生、木下千春先生」による
日本の伝統画材である墨や岩絵の具を使った出前授業が行われました。
これまでの図工の時間では、和紙に墨を使って、
スタンピング（筆、スポンジ、たわし、紙を任意に丸めた物 etc. に墨をつけ紙に写し取る）をしたり、
墨を和紙の上に垂らすドロッピングをしたり、
様々な道具や方法を用いて自由に表現して描いてきました。
出前授業では、前回までに墨だけを使って和紙に描いたものに、
岩絵の具で色を付けたり、
金箔や銀箔を絵の上に散らしたり（金箔砂子）することで絵を完成させました。
はじめに、作家の先生方に、日本の伝統画材である、
墨や岩絵の具の成り立ちやその成分などの出来方を説明してもらいました。
墨は、もともと中国から伝来してきたものであるが、
今、日本で使っている墨は、
本来松の木などを燃やした時に出る「すす」と「にかわ」を
温めたものを混ぜて練りこみ、型にはめて長い時間冷やしてできる
とても時間をかけて作られるものであることも学びました。
また、何十年、何百年単位で年月が経てば、墨から出る色の風合いも変わり、
青みが出てくるものやその色によってとても貴重な墨があるということも知りました。
初めて聞くことが多かったのか、子どもたちはとても興味をもって熱心に説明に聞き入り、
作家の先生方に多くの質問をしていました。
説明の後は、実際に岩絵の具を使っての着色です。
岩絵の具は、天然の色素を持つ鉱物を粉にしたものと「にかわ」を指で混ぜて作ります。
小皿の上で、粉と「にかわ」を指で練り上げ、粘度がちょうどよくなるように水を入れて調節して作ります。
色は、赤、青、緑、紫、黄色の５色ありました。
前回までに墨で書いたものに、思い思いに着色していきます。
そして、最後の仕上げに金箔や銀箔を絵の上に振りかけていきます。
和紙には、あらかじめ霧吹きで糊となる液体を吹きかけておき、
その上に金箔銀箔がふりかかるので、完成した絵は、キラキラと光り、更に作品を引き立てます。
初めて取り組んだ墨と岩絵の具を使った日本画の作品作りでしたが、
みんなが一生懸命に取り組み、
教えてくださった作家の先生方も５年生の熱心さやいろんなことを知りたいという
素直な探究心やパワーに感心していたそうです。
楽しく学べる良い時間を過ごすことができました。
（文責：５年学年担当）
カテゴリ: 授業紹介｜投稿時刻：2018年12月10日
