備えあれば憂い...あり?

台風一過の本日、抜けるような青空と10月では珍しい真夏日になりました。10月1日(金)に伊豆諸島や関東地方南部に接近した台風16号は、暴風と大雨によって停電や住宅被害をもたらしました。中にはけがをされた方もいらっしゃったようです。被害を受けられた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
さて、台風発生より10月1日に最接近するのではないかとの予想が出て以来、学園では、予想進路を何度も確認して当日の時程のことを考えておりました。と言いますのも、10月1日は後期始業日(みことばの祭儀の予定日)であり、緊急事態宣言解除後初めて全校生徒が対面授業で集う日であり、中学校入試希望者対象の第2回学校説明会日であったからです。ただ、情報社会と言われるだけあって、衛星データや過去の事例を参考にして報じられた予想進路や規模は、かなり信憑性が高く正確でした。これを受け、学園では、安全を第一に考え前日のうちに、「休校」「みことばの祭儀の延期」「オンライン説明会のみの実施」を決定しました。心待ちになさっていた皆さまにとっては、残念な決定となってしまい本当に申し訳ありませんでした。

そして台風に関しては、夕方になってから先生方で「備え」を始めました。ベランダ周りの排水溝の掃除、プランターや鉢植えを教室内に入れたりしている中で、災害対策委員のM先生がどこからともなく長い棒を持って来て、ガラガラとシャッターを下ろし始めました。数年来使用していなかった防風防雨用のものです。正直私も失念していたのですが、それを見た他学年の先生方も初めて見るシャッターに興味を覚えたのか、長い棒のフックをかけ下ろし始めました。しかし、思いの他なかなかの力が必要でした。ましてやベランダから届きにくいところにもあります。四苦八苦しながらそれでも大方終わり、これでもう大丈夫、「憂いなし」と思っていたところでもう1か所見つけました。4Fのベランダからは届かないシャッターです。早速引っ張るのですが、かたいうえに何かが引っかかったような感覚でなかなか下ろせません。いやな予感がしながらも強引に引き下ろすとバサッと落ちてきたものがありました。枯れ草の固まり。おそらく作りかけの鳥の巣かと。最後の最後にごめんなさい。鳥がせっせと集めて作っていたであろう巣を壊してしまいました。
ただ、シャッターをすべて下ろせたおかげで、台風による破損や雨の吹き込みなどは一切ありませんでした。「備えあれば憂いなし」です。でも見方を変えて鳥から見れば、予期しない「憂いあり」になってしまったわけです。見方を変えるとどう見える、こんなことを学びました。

2021年10月2日(土)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 多田信哉

21.10.2①備え.jpg
ベランダからシャッターを下ろします
21.10.2②外からみると。滅多に見られない教室シャッター.jpg
外からみるとこのようになり完全防備です
21.10.2③いつもの姿.jpg
普段のようす シャッターのおかけで窓・教室は問題なし
21.10.2④憂いがあった...ツバメさんごめんなさい。 (1).jpg
憂い... せっせと草を運んだ鳥さんごめんなさい

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