学習者の姿勢とは?MYPの評価について
来週から高校3年生は卒業試験、他の学年は中間試験となりますが、MYPの学びになった中学一年生は、今までのような定期試験はありません。MYPの学習者の姿勢とは、知識を前提として、考える⇒行動する⇒評価を受ける⇒振り返る⇒考える、と螺旋階段のようにつながっていく学びとなります。各教科ごとにユニット(単元)があり、単元ごとに課題評価が行われます。評価の基準は、ユニットが始まる前に提示されます。つまり、何のために学び、どのような基準で評価されるのか、学ぶ前に確認されるのです。当然、文科省に認められている一条校としての評価もしなければなりません。定期的に知識の定着を計るという意味では同じですが、定期テスト以上に学習途中の評価や形成的な評価がなされます。大学などで問題とされる、出典の不明なものの盗用や複製などの不正は厳しく禁じられています。知識を覚えることを中心としてきたものから考えることを通して知識を身につけていく。ここには大きな違いがあります。基本は一人で学ぶことの習慣づけと、それをもとに他者との探究に繋げていくことです。私たちの日常では、ごく当たり前に行われていることです。たとえば、外国で何か事件が起こるとします。その事柄だけを見て判断するのではなく、その国や地域の歴史、文化、経済的な状況を知ることによって理解が深まります。学ぶということは、得た知識を活用して、目に見えない事柄を思い浮かべ、理解することです。必要とあれば行動に移さなければなりません。実はこのような学びは、中学一年生だけでなく他の学年でも数年前からいくつかの教科で実施されています。MYPの候補校になりましたので、それに沿った評価に移行しました。(長い文となりました。ごめんなさい)
2020年12月3日(聖フランシスコ・ザビエルの祭日)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
アトリウムでは、中学二年生の皆さんが話し合い中でした。何事にも一生懸命な皆さんです。