十字架
キリスト教を信じる者にとって、最も大切なものは信仰です。これは、私が小学校の頃に必死で覚えた「カトリック公共要理」の問Ⅰに、出てきました。Q「人に最も必要なものは何でありますか」A「人に最も必要なものは、信仰であります」。
その信仰を表わすしるしとして、十字架があります。今日は「十字架称賛」の祝日。2000年前、最も重い罪を犯した人の処刑とされた十字架を、キリスト教信仰のシンボルとして人々が礼拝するようになるためには、実は長い時間が必要でした。ギリシャを中心とした東方教会に広まるまでに約500年、ローマにこの習慣が取り入れられたのは7世紀なってからだそうです。聖ヨゼフ学園の全ての教室に、十字架が掲げてあります。長い時間をかけて、死のシンボルであった十字架は、人のために命を捧げた「愛」のシンボルになりました。
2020年9月14日(月)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
全ての教室に掲げてある十字架。磔刑のイエス・キリスト像があるものと、無いものがあります。