思い浮かべる力

 学校の教育活動が少しずつ再開されています。今日から3学年の分散登校が、一日6時間となり、毎日登校する高校3年生は、ほぼ通常の生活に戻りました。今まで一部の希望生徒だけが取っていた昼食も、今日から全員でいただきました。中学2年生のクラスをのぞくと、誰一人話すことなく前を向いて静かに食べています。「頑張れ、頑張ってるね、なんていい子たち」と思う嬉しい気持ちと、こんな状況の食事形態を取らせてしまって申し訳ないという気持ちで複雑。今はこれも新しい生活様式なのでしょう。一生懸命に取り組んでいる中学二年生に感謝。勿論、本日登校の高校一年生、高校三年生も静かでした。私は中学・高校の6年間、司祭を志す仲間と共に寮生活を送りました。100名を超える寮生との共同生活はとても楽しかった。厳しい勉強や先輩との上下関係は、小学校を出たばかりの私にとって大きなカルチャーショックでしたが、すぐに慣れました。そんな中、今でも忘れないのが泊まり込みの黙想会(修養会のようなもの)です。食事の時は、一切の私語は厳禁、一言も発することなく、静かに聖人伝の朗読を聞きながら食事をいただきます。咀嚼音にも気を使い、お皿に取った食べ物を残すことも許されませんでした。おかげで人参とピーマンを食べられるようになりました。今日の中学二年生の昼食を見ながら、私自身の50年前を思い出しました。

 一方で、今日の夕方、ある女性の方からお電話をいただきました。「バスの中で聖ヨゼフ学園の生徒が大きな声でしゃべっている」「マスクをしていれば大きな声でしゃべっても良いという指導なのか。今はみんなピリピリして乗っているのに・・・」申し訳ない気持ちでいっぱいです。勿論、何年生の誰かはわかりませんし、探すこともしません。学園全体に向けられた愛いっぱいの一言と受け止めなければなりません。学校に電話するということも、決していい気持ではないと思います。それでも伝えてくれました。相手を思いやる、親しい友人ともフィジカルディスタンスをとり、大きな声ではしゃべらないということを、皆で取り組みましょう。

2020年6月15日(月)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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中学2年B組の昼食風景!生徒たちにとって昼食はとても楽しく大切な時間なのです。

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それでも今は、静かに取るということを一生懸命に取り組んでくれています。

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密に植え込むのが楽しい、多肉植物の寄せ植え!フィジカルディスタンスと真逆!

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