スローダウン!
映画「パッチ・アダムス」の中の大好きな一言。心を閉ざした末期がん患者に向かって、「死」を思わせる単語を矢継ぎ早に投げかけるシーンに出てくる一言です。パッチアダムスの優しさがこもった一言だと、個人的に解釈しています。さて、より豊かな生活を求めて競い合ってきた現代社会では、スピード感が求められています。他の人よりも先んじて成功すること、他の人がやっていないことに、誰よりも先にチャレンジすること。迷っている時間もなく、その瞬間、瞬間に即決しなければなりません。校長としての日々の生活の中で、判断しなければならないことはたくさんありますが、それは立場の違いだけであって、多くの皆さんが同じように、その瞬間に多くの決断をして生きています。生徒は生徒の立場で、保護者の皆さんは保護者の立場として、先生たちも教師として決断しているのです。新型コロナウイルス感染症のニュースは、「新たな感染者数」から、「10万における感染者の割あい」に移ってきました。長びく「ステイホーム」からの解放を祈り、一刻も早い緊急事態宣言の解除を願っている「校長」がいます。一方で「スローダウン」とささやく「校長」もいます。誰かと比較したり、他校と比べるのでなく、状況をしっかりと見極め、「一人ひとりの命を守ることが最も大切である」ことを優先して、判断できますように。
2020年5月19日(火)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
休校中の学園ですが、自然界はいつものようにきれいな花を咲かせます。
数年前からバラのような美しい花を咲かるシャクヤク!バラ以上かも。