ペトロ・バプチスタ勝野巌神父さま

 入試の時期になると、いろんなことを考えます。「胃に穴が開く」とつぶやいていたら、北海道にいる息子から「そもそも穴あく胃がないのでは?」との返信が来ました。確かに!受験生の合否を決めるとき、頭の片隅をよぎるのは、「初代校長、学園長の勝野神父様だったらどうするのだろうか。」という思い。時代も状況も、受験する子供たちも違いますから、簡単には判断できません。聖ヨゼフ学園で学びたい、6年間を共に過ごしたいと思いながら、試験に臨んでくれた小学生に、誠意をもって向き合うことしかできません。受験生の思いを組みながら、今日も合否会議は長引きました。校長としての喜びは、先生方一人ひとりの意見が、常に「子供たちのために」という篤い思いからぶれないということです。この軸がぶれない合否会議は、疲れますが充実感はあります。できる限りの判断の後は、神様にお任せします。きっと一番良い道を準備してくれていると信じるからです。昨日の夜遅く、入試業務を終えて退勤しようと玄関に向かいました。消えているはずのスポットライトが静かな光を放っていました。ペトロ・バプチスタ勝野巌神父様が微笑みを浮かべて見つめていました。明日まで受験は続きます。受験生の皆さんも疲れていると思いますが、今まで頑張ってきた力を十分に発揮できますように。

2020年2月2日(日)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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