エネルギーのかけ方

 2年前の食卓に上ったアボカドを、アトリウムで育ててきました。パキラの葉に似て、立派な観葉植物だと自負してきましたが、育て方に大きな間違いがありました。実は、自宅でも十数年前から育てているのですが、実をつけるどころか、花をつけたのは数年前に一度だけ。2本のアボカドは今も葉っぱだけが茂っています。先日、NHKの園芸雑誌で、アボカドの育て方が載っていました。「アボカドの幼木は、エネルギーをまっすぐ上に伸びることに使い、そのままにしておいても花や実をつけることはありません。幹を横に誘引して、エネルギーを上に伸ばすものから、横の枝や花をつけるために導いてあげる必要があります」使徒パウロの「目からうろこ」ではありませんが、素人園芸家で経験の少ない私には、正しい知識とスキルが必要でした。また、本を読んでいて、人も同じだなって思いました。上ばかり見つめていると、エネルギーをそこに使い尽くし、肝心な花や実をつけるための木の持つ本来の姿を忘れてしまう。アボカドに教えられる人生です。数年後には花が咲くでしょうか。それも楽しみですね。

2019年5月22日(水)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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美しいアボカドの若葉。

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ひもで誘引してみました。強引に引っ張るのはかわいそうだと思いますが、必要なことだそうです。同様に、オリーブなども横に伸びた枝に実がなるようです。

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