「と」の使い方について
「先週の土曜日のお昼、浅草の蕎麦屋で、歌舞伎役者の中村〇〇郎さんご家族と一緒にご飯を食べました。」職員室で、何人かにそう報告いたしました。先生方は半信半疑で、「どうして?本当ですか?」と聞いてきます。ウソではありません。病院の帰りに、少し遅めのお昼を食べることになり、病院の近くの小さなお蕎麦屋さんに入りました。蕎麦を注文したころ、隣の席に3人の親子連れが座られました。明るく元気な男の子と御両親です。優しいパパと物静かなお母さんといった感じで素敵な家族だなと思っていました。私は有名な歌舞伎役者だとは気づかなかったのですが、向かいに座っている妻から指文字で「ナカムラ〇〇ロウさんだよ」と教えてもらいました。プライベートな時間ですから、なるべく自然な感じで会話をし、早めに退席しました。かわいい息子さんが自然体で、しかもとても礼儀正しくお店の方にお礼を言っていたのが印象的です。厳しい歌舞伎の世界で、しっかりとマナーを身につけているのでしょう。こうして、私と中村〇〇郎さんとの食事は無事に終わりました。社会科のS先生曰く、そんな場合「と」は使いません。
2018年11月13日(火)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸