Caring 思いやりのある人(10の学習者像2)
「私たちは、思いやりと共感、そして尊重の精神を示します。人の役に立ち、他の人々の生活や私たちを取り巻く世界を良くするために行動します。」(IBが掲げる学習者像より)
毎週木曜日の早朝ミサに、4月から欠かさず参加している小学生の男子がいます。いつも姿勢がよく、神父様の話をよく聞き、真剣に祈っている姿は、見ていてとても気持ちいいものです。三週間ほど前のミサで気づいたことがあります。時々彼のすぐ近くに手の少し不自由な女子児童が座ることがあります。ミサの式次第は小学生の低学年には少し難しいかもしれません。一生懸命にページをめくろうとしている彼女を、さりげなくサポートする彼の一連の動作が、あまりにも自然で、とてもスマートなのです。大人でもそこまではできないかもと思えるほど、スムーズにサポートします。視線や体の向きは神父様からそらすことは最小限に抑え、先唱をしている私の位置からしか見えないくらいの動きです。上記の「思いやりのある人」の学習者像を考えるとき、最初に思い浮かべた出来事です。小学校のバカロレア教育のおかげと家庭での教育と、彼の持っているCaringの心が、素敵な行動を引き出しているのだと思います。(お願い!彼のことを書きましたが、具体的に誰かなどと詮索しないでください。本人は全く意識していないと思います。)
2018年11月1日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
小学校のパンフレットにある、Caringの写真です。みんなが持っている「思いやり」の心を、更に育むことができますように。