「三位一体論」

 8月28日は、聖アウグスティヌスの記念日です。西暦350年頃アフリカに生まれ、若い時の放蕩な生活を悔やみ、33歳の時にカトリックの洗礼を受けました。同じ信仰を持った仲間と修道生活を送り、のちにアフリカ第二の都市ヒッポ(現在のアルジェリア)の司教となりました。カトリック教会だけでなく多くのキリスト教会からも聖人として、偉大なる神学者として崇敬を集めています。少し長くなりますが、聖アウグスティヌスにまつわる有名な話を書きます。

ある日、「三位一体論」について、思考を巡らせながら浜辺を歩いていました。すると少年が砂浜に穴を掘り、持っていた貝殻で海の水を穴の中に汲み入れていました。「坊や、何をしているの」と尋ねると、「見てわかる通り、掘った穴に海の水を全部入れているんだよ。」「それは無理なことだよ。だって海の水は限りないものだから」聖アウグスティヌスは優しく少年を諭します。すると少年が尋ねます。「それよりおじさんは何をしているの」「坊やには少し難しいかもしれないけど」と前置きをしつつ、「父と子と聖霊がそれぞれ違うのに一つであるという三位一体について、考えながら浜辺を歩いていたんだよ」少年が言います。「それこそ無理な話だよ。そんなちっぽけな頭の中で、神様の神秘を悟ることはできないよ!」ふっと我に返ったアウグスティヌスには、もう少年の姿はありませんでした。私たちが、祈るたびに唱える「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。」はまさにこの三位一体の奥義に触れる聖なる瞬間なのです。聖アウグスティヌスは「三位一体論」を著し、多くの信仰者に力を与えました。

2018年8月28日(火)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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聖アウグスティヌス(ウイキペディアより)

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かわいい中2の皆さんが、ヨゼフ祭のために作成した「科学者ドルトン」を持って訪ねてくれました。何故でしょう?「アヴォガドロ」でなくて良かった。

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