パウロの回心
キリスト教徒を迫害していたパウロ(この時はまだサウル)が、ダマスコという街に近づいた時、復活したキリストに出会い、迫害する者から熱心な信仰者へ変わりました。パウロの回心と言われる出来事です。まばゆい光と「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」という声を聞き、しばらく目が見えなくなりました。目は後に見えるようになるのですが、「目から鱗が落ちる」という言葉は、パウロの回心のできごとから生まれたとされます。この後パウロはキリスト教を広めるために大きな働きをしました。その中心となるのが何通もの手紙です。新約聖書では福音書に次ぐ大切なものとなりました。それまで命をかけて守っていたユダヤ教の教えを、イエスとの出会いによって全く逆の立場に変わってしまった。ユダヤ教の仲間からどう思われるかと気にする以上に、イエスの教えが鮮烈だったのでしょう。今日で最終日を迎える「キリスト教一致祈祷週間」のきっかけを作ったポールワトソン神父様も、聖公会の牧師という立場からカトリックに代わられました。そこにはパウロと同じように一つの強い思いがあったのではないでしょうか。「イエス・キリストのことばと行いを通して神の愛を伝えたい」。
2018年1月25日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
*昭和32年から、13年間もの長きにわたって聖ヨゼフ学園のためにご奉仕いただいた、マ・スール相川幸子先生の通夜は本日の16時から、告別式は明日26日(金)13時から、シャルトル聖パウロ修道女会の九段修道院で執り行われます。お祈りください。