五つのパンと二匹の魚
昨日、家族の付き添いで杉並にある総合病院に行きました。その病院は仏教系の宗教団体が経営母体となっているのですが、歩いて数分のところに、救世軍が経営するブース記念病院があります。救世軍とは、1865年にメソジスト系の牧師ウイリアム・ブースによって始められた、実践的社会運動に重きを置いたプロテスタントの教会です。年末になると大きな駅などで行う「社会鍋」の募金活動で有名です。
付き添いの検査によっては、数時間も検査室の前で待たなければなりません。その時間を利用して、ブース記念病院の探索に行ってまいりました。森に囲まれた立派な病院でした。見取り図を見ると、カフェ「五つのパンと二匹の魚」とあります。カフェという文字に、勝手におしゃれなイメージを膨らませて行きました。目の前に現れたのは、私が中学高校時代にすごした寮の食堂を思い出させる雰囲気のお店です。病院の職員用食堂を兼ねているようでした。イメージとは少し違いましたが、何とも言えない素朴な雰囲気で暖かい笑顔に溢れていました。「五つのパンと二匹の魚」で食べた「うどんセット」は、私にぴったりのお昼でした。仏教系の病院も、その宗教団体も、そして救世軍も、カトリックしか知らない私にとって非常に興味をそそられるものです。病院も、カフェも共通しているのは、出会うすべての人がとても丁寧で、優しさにあふれているということです。宗教は違っても、他者を思いやる気持ちは、みんな一緒です。
2017年10月19日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
同名のカフェが、私の自宅近くにもあるらしい。いつか行ってみます。
うどんセットのおにぎりが美味でした。