灰の水曜日
テレビでブラジルの「カーニバル」が報じられていました。諸説ありますが、イエス・キリストが神の教えを説く前に、荒れ野で40日間の断食をしたことから、復活祭前の40日間(正式には日曜日には断食しない習慣があり46日間)を四旬節と呼び、お酒やお肉を絶って神の救いの歴史を黙想し、復活祭を迎えるための準備をします。(「カーニバル」が「謝肉祭」と訳される所以です。)その初日が今日の「灰の水曜日」です。「あなたはちりであり、ちりに帰っていくのです。」または「回心して福音を信じなさい」という司祭のことばと共に頭か額に灰をかけていただきます。神は罪びとの死ではなく、回心を望まれますから、この四旬節中に私たちは日ごろの行いを思い返し、回心しなければならないのです。今日の夕方のミサで「灰の式」もしくは「灰かぶり式」が行なわれます。また、今日は復活祭前に2日間ある、断食(カトリックでは大斎・小斎と言います)の日でもあります。数年前、お弁当を開けたら、食べてはいけないお肉が入っていました。今日のお弁当はどうでしょうか。私たちは日曜日には確認していても、日々の生活の中でつい忘れてしまいます。もちろん具体的な断食も大切ですが、心からの回心と、犠牲の心が大切なのです。(大斎・小斎については、昨年3月25日を参照してください)良い復活祭を迎えられますように、祈りの内にすごしたいと思います。
2017年3月1日(水)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
以前にも紹介したロバの背中。「我ら皆、己の十字架を背負いて歩く」