キリスト教一致祈祷週間

 聖ヨゼフ学園の設立母体である、「アトンメントのフランシスコ会」創立者ポールワトソン神父は、最初はカトリックの司祭ではありませんでした。ニューヨークで聖公会の牧師の子として生まれ、自身も牧師としてキリスト教の宣教に勤しんでいました。その後ポール神父は、神の愛を信じるキリスト者が長い歴史の中で分裂している状態に心を痛め、「アトンメント(和解)会」を設立します。同時にアシジのフランシスコに憧れていたポール神父様はカトリック教会の一員としてローマ教皇からの認可を申請します。これは私見ですが、神父様はキリスト教一致のために自ら相手の懐に飛び込んだのかもしれませんし、純粋に心の声に従ったのかもしれません。1908年の1月18日から25日までの8日間を「キリスト教一致祈祷週間」として、カトリック教会とプロテスタント教会の合同祈祷会を初めて開きました。それから110年近くが過ぎ、今では世界中のキリスト教会でキリスト教一致のための大切な祈りと時とされています。今年のテーマは「和解―キリストの愛がわたしたちを駆り立てています」(二コリント5・14-20参照) です。 今回は、ドイツ・キリスト教会協議会が準備しました。宗教改革500年にあたる2017年に、ドイツの教会とともに、世界に広がる教会と心を合わせてキリスト者の一致を祈りましょう。もう少し分かり易く言うと、ルターの宗教改革から500年にあたる今年、今まで対立してきたプロテスタントとカトリック教会が初めて共同でお祝いをします。何年にもわたって準備されてきました。「争いから交わりへ」という共同文書も出されます。混沌とした現代こそ、このことばと、それに基づく行動が必要なのかもしれません。

2017年1月19日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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列聖に向けての祈りが続けられているポール・ワトソン神父様

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