ブリティッシュ・ヒルズ
学園の設立母体であるアトンメントのフランシスコ会は、アメリカ合衆国のニューヨーク州に本部があります。州の中心であるマンハッタンからハドソン川を北へ上るとガリソンという町があります。鉄道を使うと40分ほどで行くことができます。創立者のポール・ワトソン神父は、丘の上に大きな十字架を建て、すぐ近くに小さな貧しい建物を最初の修道院としました。修道会の名前は、尊敬するアシジの聖フランシスコからいただきました。ポール神父様は聖フランシスコの生き方に倣って、最も小さき者への奉仕を活動の大きな柱としました。それから時が過ぎ、修道会の援助のもと、横浜は鶴見の丘に、聖ヨゼフ学園が創立されました。創立当初から英語教育には力を入れ、多くの弁論大会でも優秀な成績を収めてまいりました。夏休みに実施している海外語学文化研修も、以前は、カナダのバンクーバーでしたが、十数年前からイギリスに研修の場を移して行われてきました。英語教育だけでなく語学教育全般に必要なことは、その語学を実際に使う機会をどう確保するかということです。いくら勉強してもそれを使う機会がなければ、効果的な勉強にはなりません。語学は読んだり書いたりするだけでなく、生きたコミュニケーションスキルとして、実際に話したり、聞いたりすることが大切です。今年から中学二年生の学年行事として、福島県のブリティッシュ・ヒルズでの体験学習が始まります。2泊3日の日程ですが、国内にいながら本格的な英国体験ができる施設として多くの学校で利用されてきました。日常の学校生活ではなかなか体験できないイギリスを、大いに楽しんでほしいと思います。
2016年10月11日(火)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
Graymoorの十字架. THE HOLY MOUNTAIN
ホームレスの社会復帰のための宿泊施設 「ST.CHRISTOPHER'S INN」