実りの秋
暑い夏が終わり、一年で最も好きな秋が近づいています。読書の秋、食欲の秋、心も体も健康で、落ち着いた時間を楽しめるのがいいですよね。ヨゼフ祭が終わり勉強に集中できるのもこの時期です。私はもっぱら「食欲の秋」に関心があります。秋は果物の最も美味しい季節だと確信しているからです。梨、ぶどう、ラ・フランスなどなど。だからといってそんなに頻繁に口に入るわけではありません。少し高価で時々いただくからこそおいしく感じるのかもしれません。故郷の五島列島では、多くの家の庭に様々な果樹が植えてありました。気候の影響もあり、柑橘類が最も多く、みかん、キンカン、夏みかん、ざぼん(長崎ではとても有名)など、我が家には大きなイチジクの木がありました。何十年もの長い間おいしい実をつけてくれました。季節は夏、海に突き出して伸びる枝のイチジクを取るために、落ちてずぶぬれになることもありました。小ぶりで甘いイチジクが大好きでした。
イエス・キリストが活躍されたユダヤに伝わる独特の慣用表現に「イチジクの木の根方にいる」というものがあるそうです。言語はヘブライ語です。意味は「聖書をしっかりと学ぶ」です。11月27日のクリスマス講演会の講師でいらっしゃる山浦玄嗣先生の著書に「イチジクの木の下で」(上下二巻)があります。(ヨハネ福音書1章43~51節をお読みください)イチジクの木の下で聖書を学ぶか、木によじ登ってイチジクを食べるか、似ているようで全く違いますが、イチジクを食べながら、イエス様と弟子たちの出会いの場面を思い浮かべるのも、秋の夜長の楽しみとなるかも!(そろそろイチジクは終わりでしょうか)実りの秋です。皆さんにとっても多くの実りがありますように。
2016年9月27日(火)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸
カトリック大船渡教会の裏庭に植えられているイチジクの木
いっぱい実をつけていましたが、まだ早かった!残念!
教会の前に立たれる山浦玄嗣先生