十字架の称賛

 カトリック教会では9月14日を「十字架の称賛」の祝日としてお祝いします。聖ヨゼフ学園では、教室はもちろん、体育館も含めて校内すべての部屋に十字架がかかっています。今ではキリスト教のシンボルとされる十字架ですが、ご存じのように当時は最も重い国家反逆の罪人に課された処刑方法でした。当然イエス・キリストの処刑後はその生々しい状況を知っているわけですから、今のようにキリスト教のシンボルとして多くの人が使っていたわけではありません。337年にコンスタンチヌス帝が磔刑を禁止して以降、キリスト受難の象徴として使われるようになりました。それでも初期の頃は、殉教者のお墓に限定されて使用されるくらいだったようです。5世紀くらいになると、十字架の死に対する勝利の印として使われるようになり、広くキリスト教のシンボルとなりました。もっとも古くから使われていたものに、Τ(タウ)というものがあります。この十字架は、生徒の使用するシャロームの裏表紙にも使われているものです。罪人処刑の象徴が、死と復活の象徴に変わり、キリスト教の最も大切なしるしとして称賛されるようになりました。十字架の形は、地域や年代によっていくつもの形があります。正教会やプロテスタントの教会によっても違います。

2016年9月14日(水)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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校長室の十字架です。ほぼ同じものが各教室に掲げられています。

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古くから使われている「タウ」 シャローム(聖歌集)の裏表紙にあります。SAとはSociety of the Atonementの頭文字です。

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ビザンチン式の十字架。聖フランシスコが神からの呼びかけを聞いたとされる十字架です。先日来校された総長様から学園にいただきました。

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