回心

 復活祭に向けての準備期間である四旬節が始まって一週間が過ぎました。神を信じる一人ひとりが、復活の喜びを、ふさわしい心で迎えることができるように、毎日のミサの朗読もそのような個所が選ばれています。心を改める時、教会では回心という言葉を使います。一般的な「改心」ではなく、神への正しい信仰へ、心を向けることを意味します。今日の第一朗読の旧約聖書は、エゼキエルの預言(18章21~28節)が朗読されます。「わたしたちは悪人の死を喜ぶだろうか。彼がその道から立ち帰ることによって、生きることを喜ばないだろうか」。続く、マタイによる福音書(5章20~26節)でも「まず行って兄弟と仲直りをしなさい」と、ゆるしの行いと神への回心が説かれています。日常生活の中で、私たちは赦したり、赦されたりしながら人間として成長していきます。でも、簡単なことではありません。自らの弱さを神に祈りながら、心を向けていきたいと思います。

2016年2月19日 聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

巨匠ルーベンスが描いた、預言者エゼキエル

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