「本当に勉強する人は優しくなります。何故なら、勉強するということは、目に見えることがらの向こう側にあることを『思いやる力』をつけるということだからです。」これは、私の大好きな言葉です。私たちの生活を支えてくれる多くの方々の苦労を推し量り、感謝の心を持ち、毎日の出来事の背景にあることがらを思いうかべることができるようになるために、私たちは様々なことを学ぶのです。相手に感謝し思いやることができれば、人は優しくなれ、喜びを与えることができます。そのために、正しく美しい言葉、社会の成り立ちや自然界の驚異を学ぶのです。

聖ヨゼフ学園中学・高等学校は、カトリックのミッションスクールとして70年近い歴史を歩んでまいりました。神様がわたしたち一人ひとりに与えてくれた賜物（聖書ではタラントン）を、喜びを持って受け入れ、それを伸ばし、「世の灯」となる人を育てることを目的として様々な教育活動に取り組んでまいりました。

新しい時代を世界の人々と「共に」生きる力を育むためには、豊かな知識に裏付けられた「課題解決力」の育成が必要です。同時にそれは新指導要領が謳う新しい学力の3要素（「知識・技能」・「思考・判断・表現」・「主体・多様・協働」）にもつながります。こうした状況の中でより充実した学びを行うため、中学校では2019年度に国際バカロレア中等教育プログラム（MYP）の候補校の認定を受け、2020年度より男女共学ともに試行授業を開始しております。また、高等学校では、2022年度の新カリキュラム移行にともない、英語教育の更なる充実をはかる「アドバンスト・イングリッシュコース」とともに、中学校での学びをさらに深めるためのコースを再編する予定です。いずれのコースにおいても、教科学習の根幹をなす様々な能力の伸長をはかることを目的として「言語技術」の要素を取り入れた学びを行っています。こうして、自らの考えを根拠を持って相手に伝え、他者の意見を尊重しながら互いに理想とする答えを導き出す力を伸ばしていきます。

未来に向けて加速する聖ヨゼフ学園で、「共に学ぶ喜び」を一緒に体験し、「共に生涯学び続ける人」になっていきましょう。